質と量

質を求めると量が欲しくなり、量を求めると質が欲しくなる。

両者はいつもバランスを必要とする。

できないステップがあるとしよう。そして、そのステップを心からやりたい!と思う。

そんな時にはまず、質を求めるだろう。

お手本のステップのようにスムーズに軽快に…

しかし、実際にはぎこちなく上手くはできない。

100回もの練習を繰り返して、やっとの思いで1回できるようになる。

質には量が必要だ。

できるようになったと言っても、5回に1回、いや、10回に1回できる程度で毎回完璧にできるわけではない。

すると今度は、数を制限して10回やったら10回できるようになる練習をするのかもしれない。

できる数を増やすにはまた違った考え方が必要なのだ。

1%を目指すのと、100%を目指すのは全く違う。

だからこそ、一度登った山を降りなければならない。

最近、こんな言葉を目にした。

「千日をもって初心とし、万日を以って極みとする。」

素晴らしい言葉だ。

10,000時間の法則は、ダンサー達によく話してきた。

何事も10,000時間を経過できればプロ化する法則。

1日9時間やって約3年。

プロと呼ばれてからの30年間、プロでない時の熱量と行動力を維持したまま進むには、更なるパワーと使命感が必要だ。

あの時、あれだけやっていてよかった!と思える指標が、極みの境地への道標となる。

まだまだ20年。

1/3しか残されていない時間をこれからどう使おうか?

極められるかどうかは、最初の量にかかっている。

質は量に内包される。

それがバランスがいい状態である。

自分への戒めと、再確認の為ここに忘備録として記す。

2021.7.15