8.ダンスは逆算

昔、監督がこう言っていた。

「今日何をするかを今決めているヤツは占い師と一緒だ!」

高校バレー部時代、練習メニューの相談に教員室に行った時の一言だ。

当時は全く理解できなかったが、そう言い放った監督の背中に今では感謝できる。

時折、監督はタイムアウト時に行き当たりばったりの展開に”占い師か?”と鼓舞していた。勝敗問わずにだ。

要は、「決めてから動け。」ということなのだろう。

今の行動の連続性に思い描いた未来はやってこない。

高校生のCobAにそれを理解するのは困難だった。

“インプロ”という幻想

即興で物事を成す事を”インプロヴィゼーション”と言います。

ダンスで言うところの”フリー”です。

フリーは、まるで今考えたかのように踊り、事前に準備してこなかった事を美徳に思う節があります。

よく「降ってきた。」と表現することがありますが、脳科学としては有り得ないのが定説です。

もしくは、”テキトー”にと言う言葉が合っているのかとも思います。

まさか、ダンスの先生が言う「今考えた。」とか「今初めて曲を聞いた。」と言った言葉を信じてはなりません。

本当に今、その場で行ったのだと言うのなら、それは詐欺だと思ってもらって良いでしょう。

なぜなら、人は想像できる事以外はできないのです。

思ったように動くことは、過去の集大成であり、五感を使った知識なのです。

実は、CobA自身も若い時に、即興性の言葉を過剰に評価していた時期があります。

それはなんとも楽で心地良いのです。

レッスン前に曲を決め、聞いたまんまにフリを作る。

これだけ聞くと、カッコよく思えるのですが、一定期間そのままだと「あれ?この動きこの前やったな…」とか「どの曲も同じに聞こえるな…」とか、まるで五感を失ってしまったかのような感覚に陥るのです。

その原因は、単純なインプット不足でした。

人はやはり、努力の値がそのまま表に出るです。

例えば、フリーの途中で止まってしまう場合。

手先は動いていても、リズムやグルーヴが無くなるようなムーブはよく見かけます。

実際にそれを行なっている人は”踊っているつもり”なのでしょうが、見ている人は”止まった”と表現するでしょう。

創作ダンスや表現運動なら、立派な表現の範疇ですが、ストリートダンスで止まってしまう(動いていない)のは、音響トラブルで曲が止まってしまうことと同義なのです。

もし、ダンスの中に止まってしまうショーを感じた時にはストリートダンスの枠を外して見ることをお勧めします。

今の話にも出てきたように、リズムとグルーヴはストリートダンスの根源でありどの時代でも社会が求めたソーシャルダンスなのです。

曲が終わる時はすなわち、パーティーの終わりでです。

ダンスを踊るときに最も大事なのは、終わりを決めることでしょう。

拍手のもらい方を決めれば、その前の動きが決まるようにダンスは逆算で物事を進めていきます。

その為にどうするか?をいちいち行動する前に予測していく。

基礎だってそれによってだいぶ違うことになるでしょう。

見た目は一緒でも辿り着く場所が違う。

キッズダンスでいえば初めてダンスを教えた先生がその子の将来を決めるのです。

昔、師匠から言われたことがあります。

少し上手に踊れる女子高生を指して、

「あの子の前の先生は男だろ?女性らしく踊れるようにしてあげなかったから今すごく苦労している。ダンスがわかっていない先生にあたってしまったんだな。。。よく頑張って上手くなったよ。」

と、少し呆れたように言っていたのが印象的でした。

師匠が言いたかったのは、きっと経過点で価値決定をしないことだと感じました。

ダンスは続けたもん勝ちです。

続けると言うのは、ゴール設定のことで単純に続けるだけではなく目的を持って継続することを言います。

しかも、それは個別である必要がある。

人の思考や好みは違いますし、その上体型だって変化します。

男女差もありながら、生活環境だって影響してきます。

とかく、キッズダンスは子供の判断力を絶対的な力を持つ先生が影響を及ぼしていくのですから、押し付けやエゴがあっては先に述べたようになってしまいます。

ストリートダンスは、リズムとグルーヴといった不確定要素が絶対的カギになるダンスです。

人の好みによるのです。

芸能界や、学生スポーツのように期限付きの消費ダンスではそんなこと考えている方が無駄だということは、自分自身嫌というほど経験してきました。

そうではなく生涯を通したライフダンスでは、”人がどう思うか?”の前に”自分がどうでありたいか?”が問われてきます。

先生と呼ばれる人は、その子の未来予想図の中にどうダンスが組み込まれたら楽しくなりそうなのか?を多角的に予想できる経験値と創造性が求められます。

逆算で求められる答えは、とても具体的で現実的です。

そして確実的なのです。

逆算することは、非現実的な未来予想図から、目の前の確実な一歩を踏み出す為の公式と言っても過言ではないでしょう。

7.ダンスの使命

昔、母さんがこう言っていた。

「あんたは世界を変えられるんだから、先ずは自分を変えなさい。」

事業の考え方について親父と口論の末、取っ組み合いのケンカをした。

「二度と帰らない。」と決め、車に乗ったCobAを慌てて追いかけてきた母は、開けようとしないウィンドウ越しにそう言った。

「俺は世界を変える!」

そう生きてきたし、そう踊ってきた。

「お前は身の丈を分かっていない!!」

の親父の反撃に遭い、一瞬心の奥底を突かれた気がした。

10年前のCobAには、そう考えるしか自分を肯定する方法が見当たらなかった。

更に、母のこの一言。

優しいようで、親父よりトゲのある一言だった。

1900年初頭

ストリートダンスなんて言葉もない時代。目下JAZZの黄金期。

お金も無く、地位も無い。ましてや、人権もあるのか無いのか分からないような人達が、その後この世界の音楽文化を変えてしまった。

決して表舞台に立つわけでは無いが、彼らはその音楽を自らの身体を使って四方八方にさらけ出していた。

不満があれば、歌詞に乗せた。

現実逃避するぐらい軽快なリズムとメロディー。

男女入り乱れて踊り出すフロアは、なんの壁も無くなっていたようだ。

まるで、遠い祖先がそうだったように。

1900年中期

ラジオの普及によって、音楽のスピードは何倍にも増していた。が、表に出るのはまだまだ彼らではなかった。

かのJB(ジェームス・ブラウン)でさえ、2枚目のレコードまでのジャケットには顔が載らなかった。

多くのスーパースターは、彼ら以外の人達だった。だけど、少しずつ彼ら以外の人達も、その音楽性に惹かれていった。

1900年後期

まるで、オセロのように裏返り、彼らの音楽は世界を包み込もうとしていた。

日本の音楽人達もこぞって、その音楽を取り入れようとした。

しかし、ルーツも環境も違う日本人にはそれを理解する感覚が分からなかった。

彼らのオリジナルで彼らだけしか作り出せないセンスが確かにその中にはあった。

2000年に突入

“当たり前の音楽”

それが、彼らが勝ち取った市民権。

彼らの誇りがその音楽。

それを理解した異人種しかフューチャーできない音楽。

表に出る数よりも、遥かに裏で愛されている数が多い音楽。

それを、”ブラックミュージック”と呼ぶ。

ストリートダンスは音楽の一部?

そうなんです!

ストリートダンスは音楽としての立ち位置を100年も前から保っているのです。

JAZZの時代には、ダンス、歌、演者、奏者、プロモーターなどを全てこなすパフォーマーが多く存在していました。

現代では、技術の高度化や職業の多様化に伴い、ダンサー、ミュージシャン、演出家などに振り分けられています。

もっとも、各カテゴリーでの競争力強化によって技術革新が促されますから、消費者のお客さんはいつも満足していることになるのは幸せな限りです。

しかし、本来の形は全てが一緒になってブラックミュージッシャンと言えるのだと感じます。

ただし、全てがプロ級では無くてもいいのだと思います。

人生、一つの事を極めるのに10年、いや30年かかるとも言われています。

そんな短い人生の中で、たった一つの極められる事に出会えたのは、幸せとしか思えません。

ダンスやその他の事。それを”好き”という感情で出会えた事自体が、奇跡なのです。

好きな事柄に出会えた時、それは現段階であなたの中での使命になっているはずです。

直接的な使命では無くても、その時好きだと思えるものをやれる事はのちの使命に十分なり得るのです。

最期が来た時に。

人生100年時代。

おそらく、今ストリートダンスを楽しんでいる人のほとんどは、意識があろうとなかろうと100年間の生を噛み締めていく事になりそうです。

アニメ「サザエさん」に登場する波平さんは54歳の明治生まれです。

設定は1950年代の平凡な一般家庭なので、今から70年近く前のお話になります。

当時の定年は58歳。波平さんは、4年後に定年を控えラストキャリアを模索している心中にあると推測します。

しかしながら、当時の男性の平均寿命は、58歳。

戦後の余波があったとしても、今から考えればあまりにも早く仕事を退職した後のキャリアなど考える余地も無さそうな現実です。

だから、毎晩仕事の後は腹巻姿で、晩酌を楽しむのが一般的だったのかもしれません。

時代は2020年。

平均寿命は女性は93.55歳。男性は87.12歳と、波平さんから見るとおとぎ話のような時代となっています。

その反面、定年制度が事実上破綻し、いつまでも働き続けるしかない未来が予測されているのも確かです。

そんな時、心の拠り所は毎日の晩酌だけで済むと思いますか?

どんな生き方をしていても、生物である以上最期は必ず訪れます。

きっと、その数歩手前で制限のある生活を余儀なくされる可能性は、誰にでも必ずあるのです。

仕事は人生の〇〇

その1/4を占める”仕事”とは果たして人生の何なのでしょうか?

人生を時間として捉えた時、仕事の時間は20年~30年弱は仕事をしている時間に値します。

人生100年の内の20年。

その裏側の80年は、仕事以外の時間です。

まるで、人生仕事だけで終わってしまうような発言をする方もいるのを耳にしますが、私の感覚では明らかにそれ以外の時間の方が段違いに多いような気がします。

もちろんこの80年間は、好きな事だけに使うことはできませんし、誰かに拘束されっぱなしの80年でもありません。

時間はどう使い、どう生きるか?が重要だと捉えています。

最近、子供のレッスンでよく話していることがあります。

「1日1回だけ練習」

たったの5分間。24時間の中でダンスに捻出する事に成功したら、大人になるまでに半月間の海外ダンス留学に行く事よりも価値がある。

もちろん、海外の環境に身を置くことで確実にコンフォートゾーンを変えていく事はそれでしか可能にはなりません。

あくまで、時間についての話と、習慣性の向上を目的とした話です。

しかし、海外留学をしてダンスを辞めてしまった素晴らしいダンサーを何人も知っています。

継続は、安定した習慣の上にだけ成り立つのです。

習慣とは、効率化です。

習慣化された事は、意気込まずに難なくこなしていくことが可能になっている証拠です。

それには、目標値の設定が必要です。目標なく習慣化してしまった場合、ただのルーティーンになってしまっていることが多いようです。

何かの時間の間に”難なく”こなせてしまう何かを持っている事は、継続していくカギとなります。

それが”好きな事”だったら、継続は努力というより、継続は生きる事です。

ダンスの使命

100年の歳月をかけて、黒人音楽史から発信され、自らの立場まで変えてしまったブラックミュージック。

その中に内包されているストリートダンスは、その力を存分に秘めて今も踊られているのです。

先人が作ってきた道の上に立たせてもらっている私達は、その100倍のスピードでその結果を味わうことができます。

音を立てて開いた扉のように、ストリートダンスに触れ、心揺れた瞬間から今まで開きもしなかった新しい世界に、あなた自身が踏み出すのです。

“変われる”

アイソレーション、リズム、ボディコントロール・・・

自分自身のカラダを使って自由自在に音楽をコントロールしていく。

最初っから上手くいくことなんてありません。

それ相応の努力が必要なのです。

しかし、その努力に応じて必ず変化をしていくのは、カラダだけではなくココロの変化も同じ尺度で変わっていきます。

むしろ、素直になった分だけ動きは変わります。

動きが変われば、見え方が変わります。

見え方が変われば、志向が変わります。

志向が変われば、出会いが変わります。

出会いの数だけ、情報はやってきます。

情報は、チャンスであり知識です。

知識は、夢の数に比例するのです。

夢多き者は、努力多き者です。

そんな生き方を、ナチュラルに実践している人。

それが、”ダンサー”なのです。

1人で活動し、10年ほど経ったダンサーはほとんどの人が同じような感覚を持ち始めます。

“変わった”

それをステージ上で、観客に表現し問いかけるのがダンサーの使命であり、まだそれを知らないダンサーに問いかけ導いていくのがインストラクターの使命だと感じます。

そんな事を感じながら、20年目に達した時に、どう思っているかはわかりません。

私自身、まだその道の途中で、16年経った今も成長し変化を続けているのです。

私達は、そんな指導が可能なインストラクターを輩出していくことに力を抜くことはありません。

なぜなら、それが生徒やスポンサーの皆さんの笑顔になる事を知っているからです。

ダンスの使命とは、どんな時でもダンスを通じて喜んでもらおうとする姿勢のことを言うのかもしれませんね。

まだまだ子供の力が及ばない所、経済力と行動力。

まるで、アーティストが作品に集中する為に尽力する”マネージャー”のように、芸能人がその能力を最大限に開花されるよう手伝う”事務所”のように。

私たちは、ダンサーのご両親の事を”スポンサー”とお呼びしています。

ストリートダンスインストラクター養成講座では、CobAと同じ考えを持った経験値高きダンサーがその全ての知識を参加者の皆さんに託します。

このカルチャーを次の世代に引き継ぎ、さらに高めてもらう為に、ストリートダンスインストラクターを全国で100名輩出する講座に育て上げます。

次回は、遂に具体的な行動について公開します!

「先生が素敵なのも分かったし、踊る前のココロの準備が必要なのも分かった!」

「とにかく練習だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」・・・・・・・・

と、なりがちですよね。

実は、ダンスの練習にも一般とは異なった方法が必要なのです。

ダンスが上手くなりたいならこう考える!!!

次回、「8.ダンスは逆算!?」にて詳しくお話しします!

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ18,000人を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、 “自ら踊り、自ら学ぶ” ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。 ダンスビジョンは「ダンス王国」 ダンサーコンセプトは「踊り続ける」 指導歴、16年目。

6.教わる姿勢

昔、母さんがこう言っていた。

「今年のお漬物は一番良くできたよー!おばあちゃんに感謝しなきゃね!」

毎年恒例の自家製キュウリのぬか漬けを持って自慢気に話していた。

「今年はおじいちゃんに美味しいって言ってもらえるかな?!」

祖母が亡くなって以来、数年間食卓に並んだのは買ってきた漬物ばかり。

祖父に「ミチコは漬物も漬けられねえ。」とぼやかれ、仕方なく漬け始めた”ぬか漬”も今年で十数年目。

「おばあちゃんの話あの時もっと聞いてたらねえ…お母さんももっと早く上手になってたのにねえ…」

母さんが祖母に漬物を教え込まれてから、実に20年の月日が経っていた。

やる気はあるのか??

「ヤル気あるのかー!!!!」

と怒られた経験はありませんか?

これは、指導者のエゴでもあり、れっきとした指導法の一部でもあります。

エゴな点は、”ヤル気があって欲しい”、”はい!と答えるもんだ!”といった、教える側には必ずあるプロデュースの痕跡です。

まあ、だいたいそんな状態に陥っている場合、言われている方に本当のやる気はありません。

指導法としては、”外的モチベーション”といって、報酬や危機感をチラつかせ瞬発的なエネルギーを発動させるのです。

私自身、もちろん外的モチベーションは使います。

それは、ステージ前の舞台袖だったり、やるやらないの瀬戸際に立たされている時だったり、どうしようもない悩みにぶち当たっている時に…要は、崖っぷちの状況下で使う事が多いですね。

逆に、普段のレッスンでは外的モチベーションは使いません。

自分自身がそうだったからというのもありますが、単純に意味がないからです。

怒らないということではなく、危険行為や迷惑行為は本気で注意します。が、一時的な行動を未確定状態で促し、結果を賭ける指導はしたくないのです。

その代わり、口にタコができるぐらい同じ事を連呼する事があります。

いったいなんで踊ってるの??

だいたいの生徒が答えられません。

しかし、ある一定の生徒は口を揃えてこう話してくれます。

「お母さんとお父さんに喜んでもらいたいから。」

もちろん、他にも理由は様々ですが、何個かある”踊る理由”の中の最後は、だいたいそんな言葉で締めくくられます。

子供はご両親のスポンサーとしての立場を理解し、少しでも喜んでもらいたいと毎日練習に励んでいるのかもしれませんね。

それは、これからを生き抜く上での最大のスキルなのかもしれません。

「人を喜ばせる為に動く力」

更には、

「人の喜びに気づく力」

がそのスキルだと感じています。

それは正常なコミュニケーションの中でしか見出されないのもそうです。

ですから、先の話では一方的な思いのすれ違いにモチベーションも生まれる事はなく・・・逆に心は離れていってしまうばかりですよね。

そんな時、どうしたらいいか?

それは、ダンサー自身に聞いてみるのが一番です。

内的モチベーション

外的モチベーションの対角線上にあるのが、”内的モチベーション”です。

続けられる人は、すべてこの考え方で成り立っているのです。

内的モチベーションに気付くのは、人によって様々です。

始めてすぐに気がつく人もいれば、何年かかっても気づかない人もいます。

最大の難点は「誰にも教えてもらえない。」事でしょう。

自分で気がつくしかないのです。

指導法は多々ありますが、心は人様々ですから百発百中の指導法は残念ながらありませんし、あってもそれは外的モチベーションになりやすいのです。

その代わりデータはあります。データは選択肢を増やしたり、限定させていくのに不可欠な要素です。

私の場合、過去の膨大なデータの中から生徒の数歩先を感じ、彼らの思いと擦り合わせていくのが得意なので、背中を押すタイミングを計るだけで内的モチベーションは誰でも感じられると確信しています。

それは、数さえこなしていれば誰でも感じられる感覚なので、どんなインストラクターでも到達できる領域だと思います。

しかし、その手前で去って行ってしまう”先生”がどうも多すぎるように感じるこの頃です。

確かに、去ってしまう人にはこの感覚や経験はどうしても分からない事でしょう。

しかし、100人を越えた辺りから、なにか違いを感じるようになり、200人近辺で確実にそうなっている事を感じ始め、300人を数える辺りで100人目の理由を知ることになります。

今のは、指導経験100人以下の指導者に向けた外的モチベーションです(^ ^)

でも、その外的なエネルギーで踏み出せなかったその一歩を踏み出せるのであれば、それはあなた自身の力でしょう。

背中を押してもらうには、背後を取られる事が絶対条件です。

人に後ろに立たれるのは不安です。

「俺は本能的に後ろに立つものを排除する…」−ゴルゴ13

ゴルゴ13も言う通り、パーソナルスペース的にも後ろに他人が立つのは不快感があります。

しかし、他人じゃない人だったらどうでしょう?

先の話は、100人未満の指導者でしたが、子供の背中を押すのは紛れもなくスポンサー(保護者)の皆さんしか押せないでしょう。

それが難しい場合は、兄弟や親戚。繋がりが離れれば離れるほど背中を押す事は逆に恐怖になり兼ねます。

もしも、私たちがその代行をさせて頂けるのであれば、是非そうさせてもらいたいのです。

私たちは、自分の心に真っ直ぐにこの道を進んできました。時には藪の中を血だらけになりさまよったこともあります。そんな時も、辛さよりもくぐり抜けた時に手に入るものばかりをイメージしていたようにも思います。

絶頂を手にした時だって沢山あります。甘い罠に引っかかりそうな時だってありました。でも、そんな経験をすべて自分自身の自己決定の元やってきたのです。

それを”内的モチベーション”だと知ったのはごくごく最近になってからの事でした。

私たちは、内的モチベーションの自動制御に成功してきたのです。

スポンサーの皆さんの中にも同じような経験をされてきた方も沢山いらっしゃると思います。

ですから、私たちはタッグを組む必要があると感じています。

ダンサーである”あの子”がヒカリカガヤク姿を一緒に応援していきましょう。

教わる姿勢とは、お互いがその人の事を思いやり、考え、感じ合いながら、自分の進む道に向かって目線を真っ直ぐ高く上げている状態です。

向き合った先のその次のステージへ。

まだまだ子供の力が及ばない所、経済力と行動力。

まるで、アーティストが作品に集中する為に尽力する”マネージャー”のように、芸能人がその能力を最大限に開花されるよう手伝う”事務所”のように。

私たちは、ダンサーのご両親の事を”スポンサー”とお呼びしています。

StartUP!!studioが誇るインストラクター陣達は、そんな”教わる姿勢”を実体験し熟知してきた強者揃い!

自分自身背中を押してもらい、乗り越えてきているからこそ強いメッセージ性を持ち、インストラクションポジションに毎日立っています。

言っていることよりやってる事。

全てがその体で表現しているのです。

“人は全て表現者”

です。

では、

“ダンサーの表現方法とは?”

一体なんなんでしょうか?

次回は、歴史を遡りながらお話を進めていきましょう!

ダンスが上手くなりたいならこう考える!!!

次回、「7.ダンスの使命」にて詳しくお話します

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ300名を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、 “自ら踊り、自ら学ぶ” ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。 ダンスビジョンは「ダンス王国」 ダンサーコンセプトは「踊り続ける」 指導歴、16年目。

5.諦めるキッカケ

昔、母さんがこう言っていた。

「お母さんはね、アンタが良くなるんなら良くならない話なんか聞かないよ。」

幼少期、心臓が弱かったCobAは、山を越えた病院に定期的に通っていた。

手術の可能性を否定した病院の先生の話を帰りの車の中で振り返っていた時の一言を今でも覚えている。

結局、手術は回避したものの、心臓は不安定のままだったCobAに、「弱いなら強くしろ!」と、マラソンの出場に応募した。

その後、中学卒業までには”村代表”として、市町村駅伝大会に出場し、その後の運動に対する自信と無尽蔵の体力を得る事になった。

 

 

諦めるまでのカウントダウン

人が何かを始めたくなり、諦めるまでにチャレンジする回数を知っていますか?

 

 

平均0.8回

 

まさかの、1回にも満たないのだそうです。

要するに、何もやっていないのに諦めてしまうケースがほとんどで、1回やった人は前者から見て”大成功者”だという事になります。

ただ、新しいチャレンジは毎日毎日更新されるものなので、毎日がチャレンジの始まりであり、終わる可能性を秘めている事が常識だともわかる数字ですね。

人は始める前に挫け、毎日のチャレンジを忘れたら”試合終了”だという事です。

 

パレートの法則

パレートの法則という言葉をよく耳にします。

数字はいつでも“8:2”に分かれるというものです。

物的根拠は無い為、全てをそうだと決めつける訳では無いけど、これまでの経験からすると良くも悪くもそんな具合に物事は進んでいるように見えます。

例えば、クラスが40人いた場合、それを束ねる”学級委員”は数名だし、風紀を乱す者も同じくらいいたように思います。

残りの20人強が”フツウ”と言われ、民主主義では大きな力となります。

それをどちらに転ばすかの綱引き合戦を、小さくも一回は経験していると思います。

人生で言えばどちらかに風を起こす事で、大半の事は決まっていく。そんな気がします。

誰の言っている事を聞きますか?

誰と足並みを合わせていきますか?

 

①4%ーもうできてる人

②16%ーもうすぐできそうな人

③60%ーどっちでもない人

④20%ー今やめようとしている人

⑤0%ーもうやめた人

⑥0%ーもうやらない人

 

③のダンサー

ダンサー人口600万人。

⑤、⑥は含まないので①〜④のダンサーをどれだけ知っているか?が問題です。

ダンスを始めて間もない人は、まだ出来ていないですし、諦める理由もありません。

なので、誰しもが③の状態からスタートします。

③は白紙状態と同じなので、”最初につけた絵の具”が大体の色の構成を決めますね。

“最初につけた絵の具”とは、最初に習ったダンスの事で、見たものとは異なります。

要するに、最初に誰に教えてもらうかが肝心なのです。

 

④のダンサー

また、その環境の中に①〜④の人たちが全員いる事も大切です。

中には「④はいらない。」と切り捨てる傾向にある場合もありますが、流入過多の場合はそうすることもいいでしょう。ダムの放流がいい例です。

しかし、実際は一度排出を始めると③の人まで排出してしまう事になります。

卵の白身と黄身を分けようとしたら、黄身まで付いてきてしまったといったところでしょうか?

諦めるキッカケとは、「雰囲気」や「流れ」といったケースもあるのだという事を十分に分かる事が最初のスタートかもしれませんね。

実際、第一世代のほとんどが第一ブーム終了後にストリートダンスの世界から、流れるように身を引いたという話をよく耳にします。

根っこが張っていない場合、多少の雨風で流れてしまう芽は多いのです。

ですから、全員が同じ環境にいる事は③であるダンサースターターにとって安全を確保された場所だと言えます。

 

①と②のダンサー

続けられる環境は、ダンサースターターにとってこれほどない好条件です。

ダンスの基礎練習は反復練習がほとんどですし、感覚に至っては3日で分かることもあれば、3年かかることもあるからです。

何事も始めるときは、ネガティブに考えポジティブに動く事が全ての定説です。トライ&エラーが大切です。

ではその数の中で、トライの数が1回でも上回っている人の事を②とし、その次の段階の新たなトライ&エラーをしている人の事を①としたとき、③であるダンサースターターはどんな事ができるでしょうか?

 

「思いを馳せ、ワクワクする事」

あんな事が出来る様になるのかなあ。。。

あんなステージに立てたらいいなあ。。。

あんな人たちと一緒に踊りたいなあ。。。

その力がダンサースターターのパワーになり、まず一つ目のトライに第一歩を踏み出して行けるのです。

③の人たちがまず最初に取り組む事は、”充電”であり”どうなれるのか?”を明確にしておく事でしょう。

その充電プラグが①のダンサーで、その距離を埋めてくれるのが②の目指している人です。

④はその場に残り続け、次の充電タイミングを伺い、③はじっくりと充電する。

これこそが、パーフェクトゾーンと呼び最善のパワーを引き出す事が可能になります。

 

⑤と⑥のダンサー

最後に、⑤と⑥の話をして終わりましょう。

⑤は、ダンスを踊る上で必ず出てくる必要人員です。

彼らがいたから発展し、また危機感が出ます。

もしかしたら、キッカケさえ掴めればもう一度ダンスを始める日がくるかもしれません。

だって、”雰囲気”や”流れ”でこの位置に定着してしまっただけの事なので、何もダンスに対して否定的な思いがない事も特徴の一つです。

その反対に⑥になる人は、もう二度と立ち上がれない何かを背負ってその場を去った人たちです。

逃げるようにその場から去ってしまうので、後には何も残っていません。

更には、事実に基づいた悪いイメージを周りにふりまく為、全てのダンサーに悪い影響を及ぼすのです。

これが多く存在する地域には、ダンスは根付かないどころか他のスタートアップ自体が否定されるような地域になってしまう恐れがあります。

残念ながら⑥となってしまった人たち自身も、新しく出会った何かに一歩を踏み出せなくなってしまう事もあるかもしれません。

自分を肯定でき、好きになり、楽しめる素晴らしいツールのダンスを始めたのに、その真逆の結果と行動を起こしてしまう。

それは、とても悲しい出来事です。

出来るならば、本人達もそうしたくないはずです。

しかし、行き場の無い挫折感は、目の前の誰も傷つかない解消方法を模索します。

ダンスが悪いんじゃなく、その環境が未完成だっただけなんです。

大切なのは⑥を出さない事。

 

⑥になる原因とは、

・想定以上のダメージを受けその場から立ち上がれない。

・もしくは、蓄積したストレスが限界値まで達してしまっていた。

 

このどちらかに当てはまります。

それは、実はダンス以外の何かでも同じ結果になる場合がありますし、更にはキッズダンサーにも同じ事が言えるのです。

細かい理由は個人によって違いますので、ここではスポンサーのご両親ができる対応策をご紹介することにします。

 

「もしも、ウチの子がダンスをやめると言い出したら。。。」

1、まずは話を何回も聞いてあげましょう。(否定も肯定もせず、相づちや同じ言葉を使い繰り返してみる)

2、子供が「どうしたらいい?」などと助けを求めてきたら、「どうなったら一番いいの?」→「何がうまくいっているの?」→「何がうまくいっていないの?」→「どうしたら解決できる?」の順番で質問する。

3、「どうしたら解決できる?」の問いに答えたら、それを実行する手伝いをする。(あくまで補佐役)

4、「どうしたら解決できる?」の問いに答えなかったら、少なくとも3方面から視点の違った代案を提示し、選択させ(あくまで子供主体)、実行する。

番外編:その全ての予防線を、ダンスを始める時に担当インストラクターに聞いてみる。「ダンスを続けるには何が必要か教えて下さい!」

 

ダンスを辞めても辞めなくても、これで親子の絆はまた一段と厚みを増しそうですね!

そんな素敵な親子なら、他の事を始めようが、もう一度ダンスを始めようが、今度はその壁を乗り越えていけそうな気がします。

そして、その時は是非とも「ダンスをやっていたおかげだね!」と笑顔で話してみてください。

その見えない功績こそが、何よりの勲章だと私達インストラクターは信じています。

 

まだまだ子供の力が及ばない所、経済力と行動力。

まるで、アーティストが作品に集中する為に尽力する”マネージャー”のように、芸能人がその能力を最大限に開花されるよう手伝う”事務所”のように。

私たちは、ダンサーのご両親の事を”スポンサー”とお呼びしています。

StartUP!!studioが誇るインストラクター陣達は、そんな”諦めるキッカケ”を実体験し熟知してきた強者揃い!

自分自身挫折を経験し、そして乗り越えてきているからこそ強いメッセージ性を持ち、インストラクションポジションに毎日立っています。

 

どんな人と繋がるか?で、人生は大きく左右されますね!

 

これで、挫けそうになった時も強い味方が手に入りましたね!!

”転ばぬ先の杖”

ならぬ、

“転ばぬ先のダンサー”

です✌︎(‘ω’✌︎ )

辞めずに続ける準備万端!

ダンスが上手くなりたいならこう考える!!!

 

次回、「6.教わる姿勢」にて詳しくお話します!

 

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ200名を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、

"自ら踊り、自ら学ぶ"

ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。

ダンスビジョンは「ダンス王国」

ダンサーコンセプトは「踊り続ける」

指導歴、16年目。

4.ダンスの定義

昔、母さんがこう言っていた。

「意味のないことなんかひとつもないんだ!アンタが良ければそれで良い。」

社会に出て、初めての挫折の夜。電話口でそう答えてくれた。

全てが敵に見えていた世界を一変させた夜だった。

 

 

辞書を引く

難しい言葉を使おうとした時、辞書サイトやアプリを開いた事は誰にでもあるはずです。

「グーグル先生」や「Siri」なんかも役に立ちますよね!

でも、なぜ人は言葉を調べようとするのでしょうか?

答えは簡単。言葉は、誰かに何かを伝える道具だからです。

ですが、

辞書に無い言葉の使い方をする事は、自由です。

乱暴な言い方をすれば、発生する音なんか何でもよく、ただただパッションを先行させ勢いとその時の感情を音に乗せてお届けする。。。

 

例)

可愛い女の子を見つけて…

思い「可愛いね!って伝えたい」

実際の言葉「ンヴヒュオオ〜ヂユッジバセイッッタンヒ!」

 

思いは伝わりそうな予感はしません。

辞書に載っている言葉だったら、思いを届ける事は用意になります。

なぜなら、言葉の定義が一緒だからです。

だから、私たちは大人になるにつれ、他人に伝わりやすい言葉を使うように心掛けるのですね。

世界中に散らばる言葉それぞれが独自の文化を背景に特有の定義を持つのもその為ですね。

 

ダンスジャンルの壁

ダンスにも同じ事が言えます。

世界中で踊られているダンスそれぞれが、発生のバックボーンから現代に至るまでの過程の中で、独自の進化を遂げてきています。

簡単なところで言えば、「サイドステップ」という同じ言葉でも、エアロビクスダンスとハウスダンスでのステップは全く異なる動きになります。

どちらも正解ですが、困った事はその認識がある人には伝わりそうで無い人には、いくら定義を持つ言葉でも伝わらないのです。

要するに、ダンスを一緒に踊るには同じ定義を持つ人でしか踊れないということになります。

もちろん、ダンスジャンルの壁は区画整理する意味でも大切な線引きです。

それがあるから、それぞれのジャンルが存在意義を持ち、それぞれのダンスを楽しめるのです。

しかし、ストリートダンスに至っては、ジャンルが枝分かれしすぎているのか、同じストリートダンスを語っても、

「Aは踊れるけどBは踊れない。」

が一般的だったりします。

それもそのはず!

現代ではストリートダンスというカテゴライズ自体が、地球規模のバックボーンを持つようになっているのです!!

・アメリカ生まれHIPHOP育ち

・オーストラリア生まれK-pop育ち

・イギリス生まれJAZZ育ち

 

などなど、挙げればキリの無いほどに、沢山のダンスジャンルが存在し、それぞれが少しずつ違った定義の中で成長しているのです。

実は、それら自体がストリートダンス本来が持つ性質であり定義の一つでもあったりします。

その話をしていると、おそらく2時間以上の“Street・HIPHOPセミナー”になってしまいそうなのでここでは避けますが、晩秋頃にはスタジオでプレ開講する予定でいます。お楽しみに(^ ^)

 

ストリートダンスの持つ定義とは?

「ダンス」でインターネットを引くと

“伴奏に合わせて演じられる一連の動作。”

だと、Wikipediaは答えてくれます。

「ストリートダンス」ではどうでしょうか?

“つまり路上で踊られることから発生したダンスの一種。”

 

 

率直に言うと、そんな事を思って踊ったことなんて一回もありません。

いつも思っている事は、「底辺からのカウンター」ぐらいでしょうか?

単に道で踊っていればストリートなのか?

CobAがストリートダンスから教えてもらった中でTop10に入る事は、

 

「人はいつでも変われる。」

 

です。

先に挙げた、ダンスジャンルの例は、それぞれのジャンルファウンダーがこれまでに生きてきたダンス人生の途中経過が評価され、世界に拡散された例である事がほとんどでしょう。

おそらく、ジャンル名も定義もファウンダーが付けたのではなく、それを大きくしようと試みた誰かがどこからともなく付けたように推測します。

それを後々聞いたファウンダーは、「変わる」ということに後々気付くのだと考えます。

CobA自身、変わろうとして変わった感よりも、変わらざるを得なくして変わった感の方が圧倒的に大きいのです。

その渦中にいるときは、気付かずにあとで誰からか、ハッキリクッキリとそれを実感する体験をさせてくれるのです。

 

「自分では変えられない何かを変えてくれる道具。」

 

それが、ストリートダンスが持つ一つの定義です。

 

一度やめたとしてもダンサー

なぜか分からないけど突き動かされるこの気持ち。

音楽を聴くと、心が勝手に反応する。

体は動かそうにも動かしたく無い。

だって、一度動かしたらもう止まらなそうだから。

 

本物のストリートダンスに一度シッカリと触れていると、なぜかこんな気持ちになる事がしばしばな事があるかもしれませんし、いつも頭の中ではリズムが反復しているのかもしれません。

「ドンツッチャ・ドンドドッチャ…」

これは、ストリートダンスに触れたことのないスポンサーの方達には到底わかり得ない事なのかもしれません。

が、

昔、キッズダンスをやっていた”元”ダンサー達には少なからず一度は当てはまる事なのです。

それぞれのやむない理由でやめたダンス。

それでも今でも、心の奥底でスタジオから音が漏れているような違和感がある。

今すぐにでも好きに踊ってみたい。

でも、その手をガッシリ掴むのは昔の自分。

「諦めたんでしょ?」

そう抱きしめてくれるのは、昔の幼かった自分。

何に傷ついた訳でもないのに、何かポッカリと空いたスペースを埋めるように両手をいっぱいに広げてみるけど、思い出すのはあなたの拍手と暖かい笑顔。

やっと気づいた。

「ダンスが好きだ。」

その気持ちを後押しするのは、紛れもなく”あなた”

お母さんです。

 

言葉はいらない「拍手」だけでいい。

それが私達ダンサーの報酬です。

その気持ち良さを一旦知ってしまえば、どんな障害物だって乗り越えられる気がするんです。

「人の役に立っている。」

という実感こそが、私達の体を動かす原動力。

時には、メゲる時だってあります。

でも、そんな時にはちょっとした昔の動画を一緒に観て「拍手」をください。

心から応援してくれる拍手を。

ただそれだけで、私達ダンサーは次のステージに立つのです。

まだまだ子供の力が及ばない所、経済力と行動力。

まるで、アーティストが作品に集中する為に尽力する”マネージャー”のように、芸能人がその能力を最大限に開花されるよう手伝う”事務所”のように。

私たちは、ダンサーのご両親の事を”スポンサー”とお呼びしています。

StartUP!!studio 深谷HIPHOPダンスクラスでは、Re.DANCE“の名の下に、ダンスリスターターを応援しています。昔キッズダンスをやっていた高校生以上の”元”ダンサーが、もう一度ダンスを踊り始められるキッカケを提供する。をミッッションに運営しています。

 

足りなかったのは、技術じゃない!ダンスを楽しむ為の感性と知識だ!!

 

内なる意味合いに気付いたあなたは、これで3年ほどはダンスを続ける事が可能になりました!それ以上をお望みなら…

次回、「5.諦めるキッカケ」にて詳しくお話しします!

 

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ200名を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、

"自ら踊り、自ら学ぶ"

ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。

ダンスビジョンは「ダンス王国」

ダンサーコンセプトは「踊り続ける」

指導歴、16年目。

3.ダンスを踊る。その前に…

昔、母さんがこう言っていた。

「あんたにはちゃ〜んと保険掛けておいたんだからね!何にもなくて良かったよ!!」

高校時代、北信越地方有数のバレーボール部に所属していたCboAは、”リベロ”として、後の日本代表選手や、Vリーグ選手らが放つスパイクを体全身で受け止めていた。3年になり部活を引退した日に初めて口にした事実だった。

母は、そんなCobAが入部を決めた時点で、保険に入っていたようだ。

強打を受けて腕がヘシ折れたとしても、頭にボールが当たって”パー”になったとしても、最低限の将来を親として保証する為に加入したという。

無論、高校生レベルでそんな大事故はあるわけも無いのだが、毎日必死でプレーしていたCobAはその心強さに終わってから気がついた。

 

 

準備10割

「あそこに行きたい!!」が決まり、「今はここにいる。」が分かったら次は出発!!!

 

 

といきたいところですが、まだまだ出発前にやらなきゃいけない事は沢山あるんです。

“まだやるの〜??”

“もう行こうよ〜。。”

と、子供にお出かけをせがまれても、”歯磨き”がまだだったり、”着替え”がまだだったり、”洗濯物”を干している最中だったら「まだ行けないよ!」と声をかけますよね?

時には、”心”を整えてから出発しなければならない時もあるかもしれません。

何かを始めるにも必要な準備はそれぞれあるはずです。

富士登山ならどうでしょう?

その準備次第で達成度が決まりますし、時には生存率に関わってくるかもしれません。

旅行でも、ハワイに行くのに山手線に乗ったらいつまで経っても東京から出れません。

大切なのは、準備でありその質です。

 

具体化

先に述べた準備を、少しでも怠ったらどうなるのか?

結論。

「辿り着く事は辿り着きます。」

但し、見える世界や得た経験は最初に思い描いたイメージと大きく異なるでしょう。

 

例)

目的【メチャクチャ最高な草津温泉旅行に行きたい!】

イメージ「…大好きな仲間と草津の旅館で枕投げ!…」

準備「とりあえず、職場の上司を誘ってみた。」

結果「草津の旅館で朝まで説教。」

 

“草津の旅”はできたけど、草津のイメージは最悪ですね。

準備を怠ると、ちょっとした事でさえ”なんか違う。”結果となり得るのです。

ではどうしたらいいのか?

どうしたら、思った通りの結果を現実にできるのか?

答えは簡単です。

「具体化」

これこそが、思い通りの結果を現実のものにするカギです。

具体化と聞くと、少々身が引けるというか、現実感があり過ぎて怖くなりそうですよね。

でも皆さん毎日やってる事なんですよ。

スーパーに行く時、片手に握りしめている”レシピ”はありませんか?

または、頭の中に鮮明に映し出されている画はなんですか?

カレーの完成画よりも、ニンジンや、玉ねぎが浮かびませんか?

握ったレシピには、”ニンジン小、2本”と書いてありませんか?

逆に言えば、なんとなくスーパーに行って、なんとなく買った材料で、ハッキリしたイメージの”カレー”が生み出される確率はどのくらいありますか?

皆さん毎日、”夢を現実化”させている天才なのです。

もちろん、具体化だって寝ていてもできるぐらいです。

しかしそれが、生活の枠を越えて、今までの経験に無い事柄を、しかも大切な我が子が始めるダンスに応用が効くなんて微塵も思わないですよね。

でも、応用は効くのです。

そして、”夢”が”明確な目標”になった瞬間から達成へのカウントダウンは始まるのです。

 

明確と不明確

1流と2流の違いは大して差が無いことに気づくことから始まったりしますね。

時にそれは、乗り越えられないぐらいの大差であることなのです。

“夢”を辞書で引くと…

 

ゆめ【夢】

  1. 眠って見るもの。
  2. 現実がもつ不確定なこと。
    • はかなく、たよりがないこと。
    • 現実を踏まえない甘い期待。
  3. 現実のあり方とは別に心に描くもの。
    • 将来実現させたい希望・理想。 「歌手になる―」
    • 《多く「―の」の形で》 現実を忘れてうっとりするような、すばらしいもの。 「―の超特急を走らせよう」
  4. 《「―にも」などの形で、打消しを伴って副詞的に》 たとえ夢⑴の中であろうと。少しも。決して。 「―にも思わない」

 

 と、出てきます。
古い辞書だと、「決して叶わないもの。」と書いてある事もあります。
それもそのはず。
大抵の夢は、夢として存在し、夢のまま終わっていく事が大半だと感じています。
しかし、その裏側で叶っていく夢、叶ってしまっている夢、夢を叶える人も多数存在している事も否定できません。
それを、「現実」と呼びます。
そうなんです。
夢を夢のままで終わらせる人と、夢を現実に実現していく人との差は、「現実感」なんです。
先の”カレー”の話。
カレーが作れない人(学生時代のCobAがそうでした)にとっては、現実感の無いただの空想です。
しかし、ほとんどの”お母さん”にとって、「カレーが作れない」なんて思いもせず。当たり前の事のように、完成図を気分付きで思い描き、到達する時間帯を決め、明確な準備をし、集中的かつ大胆に行動でカレーを達成していきます。
一方、大学時代のCobAは、人参を何本買っていいかも分からず、誰かに聞こうともせず、足りない自分の知識を振り絞り、失敗し、学ばず、臆病になり、最終的には”自炊”という文化までなくしてしまいそうになっていました。
その明らかな違いは何か?
前章で述べた、
“具体化”
に加えて、
“期限”
が、明確と、不明確…要するに叶うかどうか?を分かつ線引きになってくるのです。
カレーの例が分かりづらくなってきたので、例を変えますね٩( ‘ω’ )و
あらゆる”会”の中で、開催し易いものと、開催までになかなか辿り着けないものでカテゴリー分けしてみました。(CobAの偏見込)
[開催までになかなか辿り着けない会]
結婚式、同窓会、挨拶程度の「今度飲み行こう!」など。。。
[開催し易い会]
正月お盆の親戚の集い、会社の定例ミーティング、曜日指定型の積極的なお誘い、お葬式など。。。
いかがでしょう?
時間が既に設定されているだけで、次の行動に移る速度を誰もが図っているのです。
ですから、子供の習い事も期限付き初期目標値の設定が物凄く価値を帯びていると言えるのです。

情熱のこもった目標設定

是非ともオススメする目標設定の方法は、”スポンサー(保護者)が寄り添い、子供の2つ先の目線で、目標のビジュアライズをしてあげる。”
ことなのでは?と感じています。

・始める前に、発表会など入会したいチームのダンスを一緒に見に行き、「6年生になったら…」と話してみる

・「見て見て!お母さんは2週間でこんなステップができるようになったよ!!」と、簡単なステップを動画で先に習得して見せる

・入会したいチームの先生と、スポンサーが一緒に写真を撮ったり、話したり、コミュニケーションを円滑にし、次にあるイベントをスケジュールに書き入れる

これ以外にも、リアルにビジュアル化をする術はたくさんあります。
しかし、その全てが明確な楽観主義で未来を見据える必要があります。
曖昧だったり悲観的だと、それは子供のリアルなビジョンとして将来の構築を狭めていってしまうでしょう。
2つ先の目線でダンスをスポンサーの皆様が捉えて頂けたら、私達インストラクターは3つ先のダンスをみて指導する事が容易になってきたりするのです。
小学生キッズダンサーがダンスを辞めてしまう一つの大きな理由は、次のビジョンが見えなくなる事。
スポンサー、インストラクターが連携していくことでダンスを続けていくことも可能になってくるのです。
ビジョンとは、ダンサーに関わる全ての人の情熱とも言えるでしょう。

中学生

始める前のキッズダンサーは、4歳からできるKIDSクラスをイメージし、同時にそのスポンサーは2つ先のJr.クラスをイメージする。
その時に、インストラクターはまだダンスを始めてもないこの子が、中学生になった時どんなダンスを踊っているのか?を想像しながらじっくりとプロデュースをかけていく事ができます。
そして、その子が実際に中学生になり、MIDクラスを受講するようになった時、彼ら本人達が見ているのは3つ先の未来になっている事でしょう。
「今度は私達の番」
その想いの伝達が、未来を豊かなものにし、さらなる活躍の場に自分の足で踏み入れる事ができる。
私達が伝えているのは、ダンスを超えてストリートマインドです。
文化の伝承。
は、広がりながら洗練されていきます。
その中心点に立っている人の事を、人はリーダーと呼びます。
「やっぱりダンスをやっていたい。」
もしも、一度ダンスを諦めたダンサーがそんな事を口にした時。
・どんなダンスが?
・いつまでに?
・どこで踊りたいか?
そして、
それに対して、
・どんな準備が必要なのか?

 

そんな事を、分からないながらに一緒に考えてくれて寄り添ってくれた経験を持てたダンサーは、大きな力を得る事でしょう。

二度目の出発は、遥かに強く、そして怖いのです。

まだまだ子供の力が及ばない所、経済力と行動力。

まるで、アーティストが作品に集中する為に尽力する”マネージャー”のように、芸能人がその能力を最大限に開花されるよう手伝う”事務所”のように。

私たちは、ダンサーのご両親の事を”スポンサー”とお呼びしています。

StartUP!!studio MID HIPHOPクラスでは、“自己表現”としてのダンスを理解し、“人に喜ばれる喜び”を知る。振り付けを中心に、“魅せる”ステージングを学ぶ。クラスです。

 

さあ、準備万端!!遂にダンスを踊り始めましょう!

次回、「4.ダンスの定義」にて詳しくお話しします!

 

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ200名を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、

"自ら踊り、自ら学ぶ"

ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。

ダンスビジョンは「ダンス王国」

ダンサーコンセプトは「踊り続ける」

指導歴、16年目。

2.現状把握とナビゲーション

昔、母さんがこう言っていた。

「あんたなんか、県(大会)に出たら相手の補欠選手にボール取られちゃうんだから!!」

小学校6年生の時に所属していたサッカークラブで背番号10を付け、地域の選抜チームに選ばれた。その県大会の手前でCobAの母が言い放った一言だ。

当時、周りに自慢ばかりしていた俺だったが、結局、県大会の出場はベンチで観戦する事になった。

それからというもの、俺は母に同じ様に罵られる度に、練習に力が入るようになっていった。

 

 

ブレーキ

前回、「1.やるならどうなりたい?」で述べたように、”こんな風になりたい!”の発掘が夢を叶える第一歩だとお話しました。

“こんな風”はとにかく沢山ある事が大切です。やり始めることに関連していようと関連していなかろうといいのです。

そして、成長に伴い書き換えが重要な事にも触れました。

とにかく、ガソリン切れでは車は動きません。車が動けばガソリンは減って行きます。ガソリン補給してあげましょう。

もっとも、当の本人たちはガソリンが減っていることも分かりませんし、ガソリンを誰かが満タンにしてくれている事にも気づいていません。

だから、毎日を全速力で駆け抜けようとします。

目の前にある小さな小石にも気付かずにつまづき、全力で転んでヒザを擦りむく。

強く打ち付けた患部は腫れ上がり、次第に赤い血で染まっていきます。

その頃に、やっと痛みが前身に行き渡り大声で泣き出します。

初めて痛みを知った時、ブレーキの重要性を知るのです。

 

マインドブロック

ブレーキを知った時から、急に拒絶を起こし始めます。

「走りたいけど走れない。」

ダンスで言えばこんな事が挙げられるのではないでしょうか?

・友達に見せたら笑われた。
・後に始めた仲間が自分より先にステップができるようになった。
・覚えた振付を「もっとちゃんと覚えて!」と抽象的に注意された。
・一番見て欲しい人が無関心だった。

 

これらはマインドブロックの初期現象です。マインドブロックはどんな人にも存在し、人が安心して生活していく為の安全装置だったりもします。が、このマインドブロックが溜まりに溜まり過ぎると、人はどんなカンタンな行動もその一歩を踏め出せなくなります。

もちろん最終的には、本人がそれぞれのマインドブロックを設定していくのですが、子供だろうと大人だろうとそのマインドブロックを解く鍵はなかなか持ち合わせていません。

自分では、マインドブロックがかかっていることを認識しづらいからです。

そのマインドブロックを掛けたり、解いたりするのがインストラクターの仕事の一つでもあります。

 

ナビゲーション

スノーボードの初級レッスンに参加した事があります。

スノーボード初経験の俺の頭の中は、「今日の午後には、ゆっくりでも山頂から降りてこられるかな〜。。。」なんて、”こんな風”を描いていました。

しかし、始まったのは板にも触れずにフカフカの雪の中にお尻から倒れる練習ばかり。。。

やっと板を履いたと思っても、板を履いたままおんなじ事の繰り返し。

そんな事をしてる間にあっという間に午後になり、出来たのは10m程自分の足で斜面を登り、担いだ板を座ってはめ、”雪ならし”の様に真っ直ぐヘッピリ腰で降りてくる程度でした。

消化不良だった俺は、レッスン終了後、次の日の為に自己練習をしようと斜面を登っている時でした。

 

「ズザザザザー!!!!!!!!」

 

少し遠くで雪が舞っていました。

少し経ってから近くをスノーモービルが駆け上がっていき、事故者を乗せて去っていきました。

次の日の午後、リフトで山腹まで登った俺は、インストラクターの言う事を聞き逃さないように聞き、見事に下山に成功しました。

 

 

ダンサースターターに必要なのは成功体験です。

“できた!”

の感覚が、心の底から湧き出るそれを”成功体験”と言います。

よくキッズダンサーに「できた人〜」と聞くと「は〜い!」とほぼ全員が手を挙げますが、それとは違い本人もびっくりする程の体験が必要なのです。

もっと噛み砕いて言うと、「できない事。」の認識がその手前で必要になってくると言う事です。

人は、「できない事」ができるようになった時に初めて「できる」を実感します。

スノーボードのくだりで、CobAが”できない事”、あるいは”恐怖”を認識したのは、山腹に行った時ではなく、偶然の事故を目の当たりにした時でした。

しかし、キッズダンサーにおいて”できない事”や”恐怖”の認識は、”拒絶”に直結し始める前からあきらめる選択を余儀なくされるケースも少なくありません。

逆を言えば、既にダンスを始めている家庭は”ダンスを始める事に成功している”と言えるのではないでしょうか?

[人が諦めるまでの平均回数]を研究した事業家によると、

「0.8回」

が平均的だというデータがあります。

普通の人は、何も始められないまま今日を過ごしていってしまうのです。

何かを始めると言う事自体に大きなハードルが設定されているのです。

だから、始める前のナビゲーションガイダンスが必要だと言えるのだと感じます。

 

現在地の入力~現状把握~

「目的地を設定しました。所要時間は○時間○分です。料金は○円です。途中、○○から〇〇まで渋滞しています。迂回路を設定しますか?」

今や当たり前になった車のナビゲーションシステム。

ナビが無かった時を想像する事もできないぐらい浸透していますね。

CobA自身初めてローンを組んだのは、たった20万円のナビを買った時でした。

そのくらいしても必需品なナビゲーション。

あなたの人生には、優秀なナビゲーションシステムが設置されていますか?

あなたのやりたい事には、経験豊富なインストラクターは存在していますか?

特に4歳、5歳辺りの脳や身体の成長・発達は個人差が激しい時期でもあります。

それぞれのキッズダンサーにあったナビゲーションやガイダンスは、実はそのスポンサー(保護者)に委ねられているといっても過言ではないのかもしれません。

せっかく始められたダンス。

プロである先生の知識と技術はお墨付き。

あとはそのナビゲーションを個人レベルでどう設定していくのか?

車のナビを想像すれば、もうお分かりですね。

目的地を設定しただけでは、ナビは作動しません。

冒頭のCobA母のように(少し手荒な例ですが…)、現状を把握する事が行動よりも優先事項になってくるでしょう。

現在地の入力を怠れば、

・どう行くのか?

・何時間かかるのか?

・渋滞は発生しているのか?

・いくらかかるのか?

・目的地にたどり着けるのか?

 

すら、明確にならない事でしょう。

現状を把握する事が、最も分かりづらく、最も近道な方法です。

「ウチの子は何が出来ていないんでしょう?」

を先生にはっきりと聞き、ダンサーと問題を共有しましょう。

それが少しでも出来た時には、

「出来た!!!!」

一緒に喜び合える親子が、ダンスを超えて得るものが大きいものだと信じています。

 

4歳〜小学校低学年

赤ちゃんを卒業し、言葉でのコミュニケーションも増えてきたこの時。

子供が感じているのは、ご両親の背中だったりもします。

20代中盤のご両親も多いこの世代。

まだまだ分からない事も沢山ある中での子育ては、不安と希望の中で”毎日が出勤日”のような日々だと感じています。

スポンサーコミュニティーの拡充。

 

中学校から始まる上下関係では、これから起こりうる沢山の障害の乗り切り方を先輩から教えてもらっていたのを覚えています。

「三人寄れば文殊の知恵」

 

分からないから解決できないのです。分かったら解決できるのです。

個人の力が複数集まれば、それは感じた事のない程の力になってきます。

新しい場所に飛び出す勇気と柔軟性は、子供よりも保護者の皆さんに必要な事なのかもしれません。

芸能界でも、新米マネージャーの最初の仕事は、クライアントを見つけてくる事でも、次の新曲の打ち合わせでも、テレビ局でのマネジメント業務でもありません。

まずは、同業者との人脈構築から始めるのです。

新米ダンサースポンサー同士、

・初めてのステージへの緊張感

・振付の覚え方

・先生との接し方

 

など、不安要素は少しだけ経験をしている先輩スポンサーから聞いてみましょう。

毎日を全力で駆け抜けているダンサー達には到底出来ない事は、両親の最大のサポートだと思いませんか?

まだまだ子供の力が及ばない所、経済力と行動力。

まるで、アーティストが作品に集中する為に尽力する”マネージャー”のように、芸能人がその能力を最大限に開花されるよう手伝う”事務所”のように。

私たちは、ダンサーのご両親の事を”スポンサー”とお呼びしています。

StartUP!!studio KIDS HIPHOPクラスでは、”ダンスは遊び”がよく理解でき、ダンスが好きになる事をコンセプトにしているクラスです。

 

目的と、現在地が把握できたら、それを繋ぐ一本の線が浮かび上がります。

次回、「3.ダンスを踊る。その前に…」にて詳しくお話しします!

 

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ200名を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、

"自ら踊り、自ら学ぶ"

ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。

ダンスビジョンは「ダンス王国」

ダンサーコンセプトは「踊り続ける」

指導歴、16年目。

1.やるならどうなりたい?

昔、母さんがこう言ってた。

「スイミングやめるなら、サッカーだってどうせ上手くならないよ!!」

小学校3年生の時、やりたかったサッカークラブに入団するのを理由に、嫌だったスイミングを「やめたい。」と打ち明けた時にCobAの母が言い放った一言だ。

仕方なしにしばらく両方を続けた結果、ハッキリしたのは「俺はサッカー選手になるんだ!!」という強固な気持ちだった

 

 

モチベーション

子供がダンスを始める時、ほとんどの子供はダンスがなんなのかすら分かっていません。

もちろん、口では言いますよ( ◠‿◠ )

「ダンスしたい!」

って。

だから始められるんですが、問題は「どんな風になれるのか?」が分かってないんです。

だから、大切なファーストレッスンで言葉の誤差が生まれます。

そのファーストレッスン後によく聞く会話は、

 

親「やってみる?」

子「…」

親「〇〇ちゃん、ダンス好きじゃん!」

子「…うん…」

親「この子恥ずかしがり屋なんですよ。(先生に対して)」

先生「ダンスの何が楽しかった?」

子「…」

親「ほら!ジャンプしてたのよくできてたじゃん!!」

子「…ジャンプ…」

先生「…そうだね…!!よくできてたね!!」

親「この子、ちっちゃい時からTV見ながらまねして踊ったりしてたんです!」

子「…」

先生「…そうなんですね(>人<;)」

 

 

こんな感じの会話をよく聞きます。

親の「こんな風にさせたい!」は分かるけど、子供の「こんな風になりたい!」が反映されていない会話です。

こういう子は、その後入会にさえ辿りつかないか、入会して続けても、親がダンスへの興味を薄れかけている頃に、「やっぱ、ダンスやめたい。」

と打ち明けてきます。

ダンスだけではなく、何かを始めたり、続けていくにはその場の雰囲気やノリなどの”外的モチベーション”だけではなく、”内的モチベーション”が大きく関わってきます。

自発的な「私はこうなりたい!!」が必要なのです。

しかしながら、あまりに幼いとそのビジョンは自己コントロールできずに潜在的な本能に任せるしか無いものです。

 

人は人で磨かれる。

どんな人でも、誰かの影響を受けて成長して行くものです。

意識していてもそうでなくても。

そして”そうでない”時が意外と大事だったりします。

今話している言語は、いつ習得しようとしましたか?

無意識下での学習は、特に努力感がありません。

更に、無意識下での思考は、1日の思考の中の9割以上を占めるのです。

約6万回/日。全てをコントロールするのは、聖徳太子だって難しかった事でしょう。

生涯では、1,800,000,000回も思考している計算になります。

 

その全てをコントロールするのは…

 

もうお分かりでしょう。

唯一コントロールできるとしたら、「そうなりたい!」人と一緒にいることぐらいしか私たちにできることはないのかもしれません。

子供にとって、それは一番近くで一番影響力の高い”両親”であることに間違いはありません。

 

潜在意識と顕在意識

とはいえ、両親が全てに長けていて、100人が見たら100人が認めるような人はごく僅かでしょうし、何より人間である以上未完成であることは人生における面白味の必須事項です。

しかし、子供の教育者として少しでも子供の為になるなら!と、力以上の努力が可能なのもまた親ですよね。

先の答え、「日本語は日本という環境で学習する。」

もちろん、他国でも日本語教育をすることは可能ですが、ネイティブな発音や方言のニュアンスはその地域で生き、実体験して行くことでその言葉を身につけていきますね。

日本人が英語を話すのがヘタクソな理由の大きな点は、英語圏ではないから。だそうです。

努力すれば日本にいながらにしてネイティブっぽい英語は話せるようになりますが、必死で覚えた英語と、何の気なしに覚えた英語ではその後の発展性が違ったりしますね。

有意識下での選択を歯を食いしばってやる事も精神成長の過程では重要な事ですが、無意識下ではそれを遥かに凌駕して行きます。

つまり、ストリートダンスを子供にやらせたい場合、いかに自然にストリートカルチャーに触れさせて行くか?が大事なことになるわけです。

 

始める前に大事なこと。

 

・車内でのBGMをHIPHOPにしてみる。

・スマホのゲームをダンス動画にしてみる。

・ダンスショーを家族で楽しみ、カッコよかったダンスに拍手してみる。

 

それは、ダンスを始めた後にも必要なことです。

 

・参加する発表会などのイベントを最後まで他のチームのショーを一緒に見ていく。

・先生や先輩の行動をできる限り肯定し、それに近づく為の作戦を楽しく話し合ってみる。

・歯磨きや食事の如く、練習する時間を生活の中に取り入れる。

など、工夫すればいくらでも出てきます。

全てに共通することは、まず親がストリートカルチャーを理解して行くこと。

なのかもしれません。

 

こんな風になりたい!の発掘。

子供は、8歳から10歳に見たり体験した事が将来に大きく影響を及ぼします。

CobA自身、冒頭にも述べたように、「サッカー選手になりたい!」という思いの根本、「有名になって多くの人達に指針を示したい!」が、

 

サッカー選手→箱根駅伝→探偵→お笑い芸人→バレーボール選手→バレー部監督→ダンサーダンス王国建国

 

というように、夢の書き換えに大きく影響を及ぼし、今に至っています。

 

小学校中学年。

一人で出来る事も増え、行動範囲も広がり、多種多様な表現方法も身につけた時こそ、さらなる親の力が必要な時でもあるんです。

細かな声かけと大胆な行動。

 

技術の習得パターンは常に一定の法則があります。

「知・覚・動・考(トモカクウゴコウ)」

 

見たまま言葉の通りですが、大事なのは”考えすぎない事”または、”フィードバック”を怠らない事です。

真ん中の[覚えて動く]のは、本人とインストラクターの力量です。

それ以外の最初と最後、[知って考える]は、寄り添う両親の最大のサポートだと思いませんか?

・知れる場所に連れて行く。

・どうしたらいいか考える。

 

まだまだ子供の力が及ばない所、経済力と行動力。

まるで、アーティストが作品に集中する為に尽力する”マネージャー”のように、芸能人がその能力を最大限に開花されるよう手伝う”事務所”のように。

私たちは、ダンサーのご両親の事を”スポンサー”とお呼びしています。

StartUP!!studio Jr.HIPHOPクラスでは、“感性の成長”と”体の変化”に焦点をあて、将来踊り続ける事ができる、”ダンサーズマインド”を育てます。

 

では、4歳、5歳では何が必要なのか?

次回、「2.現状把握とナビゲーション」にて詳しくお話しします!

 

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ200名を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、

"自ら踊り、自ら学ぶ"

ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。

ダンスビジョンは「ダンス王国」

ダンサーコンセプトは「踊り続ける」

指導歴、16年目。

我が子は”キッズダンサー”~はじめに~

ダンサーの最高峰。

それは、「スポンサード・ダンサー」

 

自らのダンスを評価され、何かしらのメリットを頂く。

収入、場所、ステージ、衣装、ケア…

頂けるものはそれぞれだが、その数が多ければ多いほど

 

“自由に踊る”

 

が実現化していく。

 

最近では、自分が自分のパトロンになれるダンサーも出てきている。

スポンサーがつくと、自身のダンスを収入やファンの数に左右されずに思いっきり表現し自己認証を高めていくことができる。

 

自分が自分の一番のファンで、自分が自分の価値に一番気づいている状態だ。

 

そんなダンサーが価値創造や自己実現ができないなんてことはないだろう。

 

きっと、その地域のダンスリーダーになり、後世に自身が生み出したカルチャーを手渡して行くことができるだろう。

 

その意味を込めて、スタートアップスタジオに所属する全てのキッズダンサーの保護者の皆さんを、

 

「スポンサー」

 

と呼ばせて頂いています。

 

このブログは、そんな初めてのダンサースポンサーの皆さんに向けて、”ダンスプロデューサーCobA”より、プロデュースに不可欠な知識や考え方を少しでもシェアしていく事を目的として設置致しました。

 

子供が楽しそうにダンスを始めたけど「どうしたらいいか分からない。」

伸び悩んでいる子供に「なんて声をかけたらいいのか分からない。」

 

やった事の無い事を子供が先にはじめた。

しかも、勝ち負けの無いダンスを。

 

でも、心配はいりません。

このブログで、皆さんの不安をあきらかにし、子供がのびのびと人間成長していく為のダンスを一緒にプロデュースしていきましょう!

執筆:CobA/StartUP!!studioオーナー、プロデューサー、ダンサー、インストラクター

経歴:延べ200名を超えるキッズダンサーを指導し、数百件の実例を経験。プロデュース業としての指導を実践し、

"自ら踊り、自ら学ぶ"

ストリートダンス本来の姿をキッズダンサーとそのスポンサーに示し続けている。

ダンスビジョンは「ダンス王国」

ダンサーコンセプトは「踊り続ける」

指導歴、16年目。